理事長より皆様へ

 

お客様各位

 2か月近くに及んだ緊急事態宣言がようやく解除されましたが、今なおご不安、ご不便な日々をお過ごしの方も多いことと思います。日本フィルは6月末までのほぼ全ての公演を中止せざるを得なくなってしまいましたが、7月以降、なんとしても“生の演奏”を皆様にお届けしたいと考え、感染症対策に万全を期した上でのコンサート再開準備を進めております。この間の楽団活動休止に伴い、様々な形で皆様にご不便をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。

 活動再開にあたりまして、楽団の現状を皆様にお知らせし、ご理解を頂けましたら幸いです。日本フィルでは新型コロナウイルスの影響により2月29日から公演中止が相次ぎ、6月末までに実に47公演(公表している公演)が中止または延期となりました。今後も長期にわたって通常通りの公演開催は難しいと思われます。これによる経済的打撃は大きく、年間で4億円超の赤字が確実となり、3億円を超える債務超過に陥ります。楽団は存続の危機に直面しておりますが、これまでの歴史の中で築き上げてきた芸術性と社会性、そして日本の宝である演奏家と音楽文化を守り、育てていかなくてはなりません。政府や自治体からの助成金の最大限の活用、自助努力として給与カットや定期昇給停止、賞与返上等、あらゆる手段を尽くしておりますが、皆様からのご支援なしには立ち行きません。是非ご理解とお力添えをお願い申し上げます。これまでも中止となった公演のチケット料金相当額のご寄付や、オンライン寄付、パトロネージュ会員やサポーターズクラブへの入会等、様々な形でご支援を頂いております。皆様の温かいお心に、深く感謝申し上げます。これからも楽団存続と音楽文化の継続のため、楽団員一同全力を挙げてまいります。

 現在日本フィルは、6月から無観客公演の配信、映像収録という形で活動を再開し、7月からはお客様をお迎えしてコンサート開催ができるように準備を進めております。これからも政府・自治体の方針や海外渡航の制限などの影響により、予定されている公演プログラムや出演者の変更、またお座席の変更などが必要となり、ご不便をおかけすることとなりますが、ご理解を頂けましたら幸いです。また、コンサート会場では感染症対策に万全を尽くし、皆様が安心して音楽を楽しめるよう努力を重ねてまいります。 “温かさ” “人と寄り添う”を特徴とする日本フィルの演奏と音楽活動の再開に、どうぞご期待ください。

2020年6月4日
公益財団法人日本フィルハーモニー交響楽団
理事長 平井俊邦